遠雷

誰かにとっての花火に撃ち抜かれて此方

Change the worldの歌詞を考える

 SexyZone10周年アルバムのリード曲、Change the worldが解禁されました。
 この曲は全員がそれぞれ歌詞を書き、「これまで」と「これから」を力強く歌っています。

 いつか答え合わせができる日を願い、あまりのエモさに麒麟出のにわかおたくでも目頭が熱くなってしまう本作の歌詞について、想像を膨らませてみました。
 ※歌っている人がその部分を作詞したと仮定しています。

 ※マリくんパート(と思われる部分)は動画を参考にしています。

 

 ※すべて個人の妄想と曲解です。

 



(菊池)彼の日の空にかざした手のひらのその向こう
 あなたが笑うから

 →SexyZoneのデビュー曲、「SexyZone」の一節「空ニカザシタテノヒラ」から引用されています。
 デビューして以来、空にかざした手のひらの向こうにはあなた(太陽≒ファン)が笑ってくれていた。だから、苦しくてもつらくても頑張れた、ということでしょうか。だから~の後は妄想ですが、「頑張れた」とか明言しない辺りも風磨くんぽくてにくいなあと思います…。
 それにしても、開幕冒頭からエモの初速がえぐい。流石青春フェチの風磨くん。


(中島)ぶつかってカタチ変わって 見つけた個性
ありふれた日々に意味があったんだ

 →SexyZoneは現在も事務所内デビュー平均年齢最年少記録を保持している、非常に若いグループです。最年少のマリくんはデビュー当時11歳。最年長の健人くんでも17歳の高校生でした。
 青春も思春期もまっただなかだった彼らが、芸能界という荒波にもまれながら過ごしたSexyZoneでの10年間。楽しいことばかりではなかったはずです。
 10年の間で、このパートを歌う健人くんが「ぶつかりあった」と明言できる相手は、恐らく風磨くんなんじゃないかなあ~と想像します。


 アイドルの王道をゆく健人くんと、やんちゃでツンデレな風磨くん。「ふまけん」というシンメは、性格も趣味嗜好も何もかも正反対だけれど、それでもステージに立てばまるで双子のように息の合ったパフォーマンスを魅せてくれる、おたく的に言えば「運命で繋がれた」間柄。10年目の今はとっても仲良しですが、かつては氷河期と呼ばれる冷戦時代を過ごしたこともある仲です。(詳しくは各自で調べてください。ふまけん背中合わせが歌ってるエモ尊さの味わいが段違いになります)
 シンメとは、一番近くにいるライバル。同じグループにあっては、絶対的な味方で、最大のライバルでもあります。私は個性とは、誰かと比較する中で生まれるものと認識しています。身近な他人と比べることで、自分の欠点が浮き彫りになると同時に、自分にしかない武器や魅力もまたはっきりしてくるもの。ぶつかりあって、認め合って、相手を理解して、そして今、漸く見つけたそれぞれの個性。磨かれる個性と、成長する中で世界から吸収して身に着けていく個性。
 遊んだり眠ったり喧嘩したり、アルバムには貼り切りできないありふれた日常も、今の自分を形成する大切なピースだったと振り返れるのは、学生時代の悔しい経験も「今の中島健人を形作るためには必要だった」と全力で前を向き続ける健人くんらしい生きざまだと思います。かっこいい。


(佐藤)モノクロ心1116に染めて 繋がったあの日から
 わからなかった 転んでばっかで


 →勝利くんは、「5人」のSexyZoneを大切にしている子です。POP×STEP!?コンサートの挨拶でも、「5人で一緒にいられることが嬉しい」と大切そうに噛み締める姿が印象的でした。
 SexyZoneはかつて、デビューしたにも拘らず、中島・菊池・佐藤の3人体制をとっていた時期がありました。私はその当時を知りませんが、さぞメンバーもファンも苦悩したことと想像します…。しかも聡マリはグループ格差戦略を言い渡された当時、まだ多感な中学生だったはずなのに、よく折れずにめげずにひたむきに頑張り続けてくれたなと思います。感謝…。
 そして、聡マリがSexyZoneに戻り、晴れて5人体制として再出発した第二のデビュー曲(と個人的には思っている)が2015年リリースの「colorful eyes」。皆がそれぞれ苦しんだ3人体制というモノクロな時期を乗り越えて、またカラフルな世界に戻ってきた。5人でもう一度手を繋いだ。その喜びが、「5人でいること」を何よりも大切にしている勝利くんの想いが、ここにぎゅっと詰まっている気がします。
 しかもイイイロ=11月16日は、SexyZoneのデビュー日です。5人ではじまったSexyZoneが、もう一度5人に戻る日。泣かせます…。

 「わからなかった 転んでばっかで」についても、個人的には勝利くんの在りし日の癒えぬ苦悩を感じさせて目頭が熱くなるポイントです。
 最近はJr.歴二桁デビューの方もいらっしゃいますが、SexyZoneはJr.歴が長くて3年半、聡ちゃんに至っては11カ月でのデビューです。そのため、周囲からはエリートと目されていますが、本人達にとっては「10年間ずっと下積み」だったそう。華やかな経歴とは裏腹に、悔しい思いもたくさんしたみたいです。ステージ上では、そんな姿、おくびにも出さないですけどね。
 2020年のカレンダーインタビューでも、勝利くんは「デビュー当時、生放送でとちった自分の代わりに(グループ最年長の)ケンティーが怒られている姿を見ていることしかできなかった。その後ケンティーに謝りに行ったら、気にしなくていいよ、次は気をつけようね、と優しくされたことが忘れられない(※要約)」という話をしていました。10年前の傷を今も抱えている勝利くん…! 誰かに傷つけられても、やり返して誰かを傷つけたりはしない。ただ、高い理想に手を伸ばして、SexyZoneは走り続けている。ああ~もうむりです泣きます。優しい子なんです。優しい子たちなんです…。


(松島)カラフルな 花景色と 寄り添って 歩んで

 →聡ちゃんにとっても、やっぱり「colorful eyes」は思い出深い大切な曲っぽいことが察せられます。えも…。
 また花景色と聞くと、5周年のSTAGEコン最終日、スタッフさんの粋な計らいで、アンコールで横アリ約1万5千人のファンが真っ赤な薔薇を一斉にSexyZoneに捧げたという話が好きなので、それを踏まえているのかなあと思います。
 ぼくらSexyZoneの5人と、ファン。みんなで寄り添って、前に向かって進んでいく。ファンを大切にしてくれている聡ちゃんが今紡ぐに相応しい、やさしく、前向きな言葉です。

(マリウス?)きっと あなたは何も言わずに ”笑って泣いたんだ”


 →歌割的にマリくんパートはここかな?と推測します。
 わがままで自由な最年少と思われるマリくんですが、実はものすごく勉強家で、グローバルな視点を持っている子。現役大学生として勉学に励みながら、アイドル活動も精力的に続け、更にはアメリカの大学に勉強合宿に行きもするというこの多忙っぷり…。風磨くんにいじくられて拗ねているマリくんを見る機会が多い身からすれば、流石にマリくんちょっと休んで…と心配になってしまいます。
 「何も言わずに」笑って泣いた。つまり、ファンにはカメラの前で笑顔を見せていたいけれど、裏ではひとりの人間として色々考えて、迷って悩んで、それでもアイドルとしてステージに立つ道を選んでくれている。そういうことなのかなあと思いを馳せてしまって、ますますアイドルとして日々輝いてくれているSexyZoneの皆様には感謝しかないです…。私は推し崇拝型のおたくなので余計に…


(全員)Hey! 想いよ届け
Yeah! 夢に踊る
With you With you ほらおいで
何度も何度も挑むんだ

 さあ!We go! また踏み出そう
Yeah! 忘れてたStep
 Gift for you Gift for you もう笑って
 あの日々に夢見てた 現在(いま)を

→ここは全員。
 最近の彼らの言動として、世界進出を目指しているのは明らかです。「夢に踊る」はアイドルとして、エンターテイナーとして世界へ「挑んでいく」姿勢を表してっぽくて非常にわくわくします。がんばえ~!
 と同時に、それも受け手がいなければ意味がないことを「ほらおいで」とファンの手を引いてくれていることで表しているところに彼らの優しさがあふれているなあと思います。歌で想いを届けたい、ファンの皆をぼくらの歌で元気づけたい、5人で世界へ羽ばたきたい、のモチベーションが同じぐらい高いSexyZone、めちゃくちゃ倫理…。そして奇しくも、ファン投票で選ばれたアルバム曲「With you」の単語も入っています。
 SexyZoneはまだまだ夢の途中。だからこそ、「あの日に夢見た現在」がこれからも先、どんどん続いて、繋がっていくんでしょうね…。えも~…。



(中島)生まれた時代の中で光探して
 ほら、あなたに出会えた

 →「生まれた時代」は、恐らくデビュー曲「SexyZone」の「今生まれたこの時代の中で 僕ら光探している」の部分にかかっているんでしょうが、意識的か無意識的か、ふまけんふたりともデビュー曲にかけて作詞してんの激エモすぎでは?
 今は誰でもTikTokInstagramで世界にアピールできますが、12年前(健人くん入所時)はまだまだテレビ一強の時代。テレビでアイドルを「見る側」、観客のひとりだった健人少年が、アイドルを志して14歳で「テレビの中」に飛び込み、今や誰もが知る「ケンティー」として輝いてくれている、その道を今も走り続けてくれているという奇跡。感謝してもしきれません。
 そしてそんな手の届かないスーパーアイドル様になっても、ケンティーはファンを大きな集合体としてではなく「あなた」、たったひとりの「わたし」として見てくれている。少なくともそういう気持ちがある、と感じさせてくれるのは、とても謙虚で素敵だなあと思います。流石1日8000人と握手して、それぞれに神対応してみせたプロアイドル様です。触れ合えるのはたった数秒でも、一対一、「俺に会うためにわざわざ足の痛くなる可愛いヒールを履いて長時間待ってくれていた」と思えばこその精神でしょうが、握手する側だって指紋擦り切れちゃうよ~。
 個人的にはこの歌詞を聴くと、コンサート会場でペンライトを振っていたら突然ケンティーに爆裂個レス食らって崩れ落ちるみたいな図が浮かびます。光(ペンライト)を探す側になるために、「生まれた時代で光探す」=アイドルとしての道を模索する、と意味が何重にもかかっているのかなと想像すると、この一節だけで一晩潰せます。たのしい。


(松島)「君らしく」その言葉で 心の糸解けて


 →聡ちゃんは、2018年11月から2020年8月まで芸能活動を休止していました。
 風磨くんはPOP×STEP!?ツアー期間に密着されていたRideOnTimeのカメラに対して「松島は帰ってきてくれたけど、帰ってこない決断をする可能性もあった」と語り、そのうえで「帰ってきてくれた松島の決断を称えたいし、感謝している」との趣旨の発言をしていました。同様にマリくんも、「聡ちゃんがもしSexyZoneに帰ってくることがなくても、生きて、幸せでいてくれればそれでいい」と言っています。あ…愛…。こんなの愛以外の何物でもない…。
 聡ちゃんが何を想い、何に苦しみ、どんな重荷を背負っていたかは、ただのおたくには推し量れません。どれほど推測を重ねてもそれは憶測の域を出ず、真実に「成り代わる」ことはあっても真実に「届く」ことは決してありません。けれど、聡ちゃんはSexyZoneの松島聡として再びファンの前に姿を見せてくれました。今はそれがすべてだと思います。
 けれどもし、聡ちゃんが復帰する前、その背中を押してくれた言葉が、もしかしたら「君らしくていい」「聡ちゃんは聡ちゃんのままでいい」なのだとしたら。それが10周年アルバムのリード歌詞に持ってくるほどの言葉だったなら、縺れた心の糸をほぐすその言葉を贈ってくれた誰かに感謝したいですし、「聡ちゃんが好きなんだよ」「聡ちゃんだから好きなんだよ」といつか会場で声の限りに叫びたいです。
 余談ですが、個人的に、ヒロムの才能って「メンバー構成」と「大人になってこんなにかっこよくなると誰が思った?」だと思うんですけど、いやだって、正直22歳の松島聡さんがこんなにイケ散らかすなんていったい誰が想像できた…?(勿論デビュー当時もあどけなくて大変可愛らしい…夕飯ごちそうしてあげたい…)。中島担ですが、お顔は聡ちゃんがいちばん好きです。

 


(マリウス?)絡まった想いが クリアになった


 →SexyZoneは優しくて繊細で、とにかく優しい子が集まったグループです。FC限定の動画で、勝利くんから「マリからはじめたメッセージのやり取りをマリからぶったぎるのはなんで?」と尋ねられた時、「こう書いたらこう受取られるかもしれないなとか色々考えて、考えすぎて疲れちゃって、一旦ひとやすみするじゃない。そしたら時間が経ちすぎて、あーもうぼく嫌われたと思ってメッセージ送れなくなっちゃう(※要約)」と言っていて、私もよくその思考に至るけどそれコミュ障の考え方だぞ…?と思って胸が苦しくなりました。マリくん、なんてセンシティブボーイ…。
 弱冠11歳で「日本の皆を元気にしたい」というひたむきな思いを胸に異国にやってきて、言葉や文化の壁でたくさんの苦労をしてきたマリくん。SexyZoneのお兄ちゃん達にもみくちゃに可愛がられたり、最近はオスの顔で健人くんの肩を抱いたりする姿を見ると、マリくんの成長BeforeAfterの尊さに「ジャパニーズアイドルのエモさって(功罪込みで)こういうところだよな…」としみじみ感じます。
 絡まった想い、やりたいこと、あなたの未来、クリアになってますか。マリくんが聡ちゃんに贈った言葉を、おたくからも贈らせてください。「マリくんが生きて、幸せでいてくれたらそれでいい」。それでも、すぐじゃなくていい、いつかまた、SexyZoneに帰ってきてくれる未来がきたらいいなと、心から願っています。



(菊池)とにかくもう夢中で 重ねた10年 傷ついて傷つけて
背負い込んじゃって 投げ出したくて

 →ここの風磨くんパートも大概エモくて、私は初見でここが一番吹っ飛びました。
 傷ついて傷つけて、って、風磨くんが明確に傷つけたのって氷河期の健人くんしか貧困な記憶力の私には思い浮かばないのですが…。「傷つけられて」なら様々な外的要因から傷を受けたということで個人は連想できませんが、「傷つけて」って風磨くんが主体となって傷つけた相手…?えっ…?まさか健人くん……????
 健人くんの一週間後に入所した風磨くんのアイドル人生には、最初から健人くんがいます。思春期真っ盛りで、カメラの前で笑いたくもないのに笑えない、媚びられない、ある意味不器用で正直な風磨くん。彼の目に、売れるために傷ついてもノーガードで全力で前に向かっていく健人くんの姿がどう映ったのか。傷つけられて、傷つけて、「背負いこんじゃって」、「投げ出したくて」、それでも今もふたりは一緒にいる。特にふまけんは大学受験を経験しているだけあって、一般企業に就職したり起業したり、アイドル以外の自己表現で社会に出る同期の姿も見てきたでしょうし、ある意味今後の身の振り方を否応なく考えさせられたと思います。それでも風磨くんはアイドルを、SexyZoneを選んだ。悩んだ、迷った、でも、SexyZoneとしての菊池風磨として今もステージに立っている。その10年分の苦悩と葛藤、そして決意が、このパートに籠められていると思うと……思うと……。


(佐藤)咲かせた花たちはどこにあるのだろう?
 夢のStage(場所)に何時か立つんだ
“枯れても咲いたんだ”


 →勝利くんにしても、デビューした当時は15歳で、当時Jr.としてはものすごい人気だった(らしい。伝聞です)ふまけんを抑えてセンターに立たなければならなかった。彼もまた苦悩と葛藤の10年を過ごしてきたはずです。
 2021年1月2日放送のらじらー新春特別番組で、トーク番組をサッカーに例えて「数年前、ケンティーがどんどんゴールを決めていくのに、自分はゴール前にいても巧くシュートが打てなかった」という趣旨の発言をしていて、しょ、勝利くん…と私は彼の健気さにラジオの前で泣いたものです。
 SexyZoneはこの10年の間に、冠番組やレギュラー番組、主演ドラマに映画、出演作はそれこそ色々あります。アルバムだって幾つも発表されています。いい曲ばかりだし、私にとってはどれもそれぞれ思い入れがある、大好きな作品ばかりです。それでも、「事務所でトップ」とも「芸能界でトップ」とも言える地位のグループではありません。つまり、彼らが目指す夢の舞台は、国内外問わずまだまだたくさんあるといえます。
 10年の間に、咲かせてきた花たちはたくさんある。花とは、様々な作品、それに伴う評価かもしれませんし、聡ちゃんの「花景色」を踏まえるなら「ファン」の比喩かもしれません。ここは解釈が分かれるところと思います。昔はファンだったけど今はファンではない人もいると思います。何せアイドル戦国時代ですから。健人くんでさえ「数あるアイドルの中から、俺を選んでくれてありがとう」と言うくらいです。お礼を言いたいのはこっちです。話がすぐ脇へ逸れる。
 それでも、昔の彼らを応援してくれていたという意味で、かつてのファン――今はもう咲いていない花ですらまた咲かせてしまう(ファンにさせてしまう)くらい魅力的になって、かつ新しい花もどんどん咲かせて、5人で前へ進んでいく。枯れても、それを糧にして、また咲く。そういう決意表明の表れなのかな?と私は思いました。


(全員)Hey! 想いよ届け
Yeah! 夢に踊る
With you With you ほらおいで
何度も何度も挑むんだ
 さあ!We go!…

 

2021年2月3日に公開された分はまずはここまでです。
歌詞もとにかくエモなのですが、映像もひたすらエモなので、ご興味のある方はぜひ!デビュー後から段階を踏んで今に至るアー写や、MVのメイキングやライブ映像のつぎはぎで、彼らの10年間のキラキラを怒涛のように浴びることができて大変おすすめです。

マリくんが休養中のため収録Ver.は4人での歌唱ですが、いつか5人揃って歌える日が来ますように。

個人的にはPAGEコンでの健人くんのbecause of 愛用のシルバー髪、ほんとに好きなので、見る度にキュンで心臓が痛いです。あとちょいちょいリスっててほんとうにかわいい。