遠雷

誰かにとっての花火に撃ち抜かれて此方

アイドルという職業~Sexyzone印象の変遷①佐藤勝利

セクゾを好きになって早2ヵ月が経とうとしている。
好きに対して全力投球するおたくのため、可能な限りのアーカイブをありとあらゆる手段で漁っている今日この頃、最初に抱いた個々人のパーソナルな印象が徐々に変化しつつあるため、備忘録として残しておきたいと思う。

 

佐藤勝利
言わずと知れた顔面人間国宝。顔が良い。顔が良い。もう一回言っておこう、とにかくハチャメチャに顔が良い。人間の顔立ちにおける美は「どれほど平均に近いか」で決まるそうだが、勝利くんの顔面は神様が時間をかけて丁寧に作りました自信作ですと言わんばかりの綺麗な顔立ちである。
一番最初に彼に抱いた「アイドルするの恥ずかしいのかな」という印象は、実は時間が経った今でもそれほど薄れていない。彼はSexyZoneという事務所でもかなり王道的方針を取るアイドルグループに7年も属していながら、所謂投げちゅーやウインク等、如何にもなアイドル仕草に恥じらいを抱いている。だが、そのアイドルは自らが望むエンターテイメントを体現する為の「手段」であり、純粋な職業として誠実に全うしようとしてくれている姿勢が、逆に永遠の初々しさとなって色褪せない可愛らしさを醸しているのだとすれば、それはそれで長所だと私は思う。勝利くんは生きているだけでファンサだし、コンサートも「めちゃくちゃ楽しいよ!」だそうなので、多分お手振り以上のファンサを受けたファンが心臓発作を起こさないよう配慮してくれているのだろう。優しいアイドルだ。


私は勝利くんの、あのとびきり綺麗な顔立ちを持つ者らしからぬ素朴さが好きだ。あの光輝く光源氏のような美貌を持って生まれたなら、それをひけらかすのが世界への還元になりそうなものだが、当人は自身の美醜にあまり頓着していないらしい。まあそりゃ元がシャトーブリアンなら塩振っただけで絶品だろうけれど。
持って生まれたビジュアルというアドバンテージに傲り昂らず、ギターや車、ブラックミュージック、そして家族やペットや仲間を愛する、ごくごく普通の感性を持った男の子。そんな勝利くんに、私は非常にグッとくる。車となればかの1000年に一度の逸材こと橋本環奈ちゃんの質問もぶっちぎってノンストップで話し続けた

挙句「で、何か言った?」とケロッとしていたり、インコのキーちゃんに邪魔されながらギターを弾いたりする彼は、多分スーパーで2回スカウトされるような美しい顔面がなければ車のエンジニアとしてツナギ着て先輩に可愛がられながら一生を終えていただろう。と考えると、御母堂のナイスアシストぶりに金一封を送りたい所存である。アイドルになってくれてアリガト~~!
また、今迄病気等で一度も仕事に穴を空けたことがないらしく、その安定した健康な身体と、Jr.歴や人気のある年長の中島・菊池を差し置いて、入所間もない自分がセンターに抜擢されてなお凛として立ち続けなければならないという艱難辛苦を潜り抜けたそのしなやかなメンタルがあってなかなかその片鱗が見えないのかもしれないが、年相応におちゃめで悪戯好きなところも可愛い。

私がしょりけんが好きなので抜粋するエピも当然のようにしょりけんに偏るが、中島が好きなお菓子をこっそり彼の鞄につめつめして驚かせようとしたり、逆に中島が好きであることを理解した上で差入れのお寿司から中トロを一掃する等、悪戯のレベルが小学生すぎて心が和みすぎるどころの話ではない。

SexyZoneは3/5(中島・松島・マリウス。菊池もボケという風潮があるかもしれないが、私は彼はボケというより煽り役というイメージで認識しているため本記事ではボケには含めなかった)がボケというボケ倒しのグループのため、基本的に勝利くんが全ボケを処理しなければならないという事態に陥るのだが、中島の流れるようなボケも的確に対処するし、「3日間で人は成長できるのか?」で漫才のツッコミ役や2000個ダジャレ等をやり遂げる、訓練されし熟練のツッコミ師でもある。健人くんとのふたりラジオでは、縦横無尽に思うさまボケ倒す健人くんのボケを丁寧に拾い的確にツッコんでは健人くんにきゃっきゃ喜ばれるというお花畑のような時間が繰り広げられているが、勝利くんの丁寧な仕事ぶりが伺え大変よろしいと思う。
かの事務所は青田買いを得意としていて、若く優秀な人材を早くから囲い込む。その速さと言ったら、現状はどうか知れないし、自薦他薦あれど送られてきた履歴書からピックアップしている訳だから悪ではないにしろ(SixTONESはスカウトもあるらしいし)、小学生とか中学生のうちからアイドルみたいなことをやらせて、

歓声を浴びるという非日常を幼いうちから経験させ、エンターテイメントの虜にする。見る者だけでなく演じる側までも取込まれてしまうのがアイドルの恐ろしいところだと思うが、しかし、親子丼に釣られてオーディションに参加した勝利くんは、自ら望んでアイドルになった訳ではなかった。はずだ。だが今や齢22歳にしてアイドル歴7年のなかなかのベテランである。


だから私は、佐藤勝利はアイドルという肩書に固執している訳ではないと思っている。エンターテイメンナーとしての生き方を選びたいのなら、昨今、自身の意思に従って事務所を脱する結論を下す諸先輩がある中、やり方は幾らでもある。それでもなお、彼はまだ、事務所に根を下ろしてくれている。後述する中島・菊池という絶対的シンメを左右に従えてSexyZoneのセンターに立たなければならない重責があってなお、そこに在ろうとしてくれているのは、彼を応援するファンの想い、周囲の環境、すべてに配慮しての選択なのだとすれば、なおこの道を選び続けてくれている現在には感謝しかないし、勝利くんのあの暴力的なまでに整ったお顔が、SexyZoneの中心でふにゃりと緩む瞬間を、一分一秒でも長く見詰めさせていてほしい。

 

勝利くん、アイドルになってくれて、今もアイドルでいてくれてありがとう。圧倒的感謝。